いちご狩りハウスの無農薬への戦闘開始!
3日の山梨県の天気。最高気温33度。定植完了後、定植苗も全体的に順調です。イチゴはしゃべりませんが、茎が赤くなったり、葉の色が変色したりして、何をしてほしいか教えてくれます。茎が赤くなるのは、イチゴが水が多い時や寒いと感じたときです。写真1は、紅ほっぺさんの茎があかくなり、水が多いと怒っていましたので、少し減らしました。いよいよ、いちご狩りハウスの中で無農薬への害虫と病気との闘いが始まりました。9月から5月まで8ヶ月間、無農薬で栽培することは、非常に困難です。どちらのいちご園さんも過去何十年挑戦しても、高品質のイチゴの収穫を達成している所は少ないです。当館も、無謀と言われて挑戦してから4年目になります。その間、ハウスの防虫ネットを0.2〜0.4mmに細かくして、外部から害虫が侵入出来ないようにしたり、高価な輸入品の天敵(スパイカル、スパイデックス、アフィパール)、生物農薬(自然界に存在するもの)や細やかな親株の管理などを行って来ましたが、3月末までの無農薬が限界でした。今年こそ5月末まで無農薬栽培を達成したい。毎年同じことをしていたのでは、結果は同じです。ダニは新葉を好まず、新葉から3枚目以降にダニが住み着く習性を逆手にとり、定植完了後即、新葉を含めて3枚の葉にしました。これにより若干残っているダニやダニの卵を排除できます。その後、少なくなって、散布ムラがおきにくくして、粘着くん(デンプン)で極微量のダニを窒息死させる方法を考案しました。化学農薬は、散布することによりダニに農薬に対して抵抗性が生まれます。しかし粘着くんは、ハード的に気門を塞ぎ窒息死させるので、抵抗性も生まれず継続的に効果が期待できます。昨シーズンまでは、使用回数が6回と法的に規制されていましたが、今年から生物農薬の為、規制回数が削除されました。粘着くんの欠点は、丹念に葉の裏のダニにムラ無く散布する必要があり、根気と体力がいることです。楽して無農薬の達成はありえません!
定植で喜んでいるのは、広い所に植えてもらったイチゴさんです。実はそれ以外に喜んでいるのが、憎きダニなのです。ダニは、乾燥を好みます。定植により、風通しが良くなり、絶好の環境を得たのです。ダニが喜んで新葉に引越しや産卵をする前に取り除く為に写真のように葉を2〜3枚に葉欠きしました。これを読んでいる他のいちご園の皆様には、この方法を真似しないことをお薦めいたします。当館の苗は、定植前に3〜4回の葉欠きや育苗期間も40〜60日と長く、イチゴの苗の根鉢が完全に形成され根も白く活性しております(先日掲載済み)。一般的には、定植時は、葉の枚数が多いほど活着がよく、活着には1〜3週間かかります。活着前に下手に葉を欠くと活着が遅れたりして、収穫が遅れたりします。写真2は、葉欠き後の章姫。写真3は、葉欠きごの紅ほっぺ、写真4は、葉欠き後のあかねっ娘(ももいちご)、写真5は、葉欠きごの愛ベリー、写真6は、葉欠き後のさちのか、写真7は、葉欠き後のあかしゃのみつこ。先日の定植後の写真と比べると、定植苗の姿がスッキリしているのが分かると思います。
今シーズンも、食の安全と安心を目指し無農薬に挑戦いたしますので皆様のご支援を宜しくお願い致します。
ガーデニングの防虫対策
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